カナダ

コロナ禍でも留学OK!カナダにとって留学生は「大切な存在」-政府から地域まで一丸となり、留学が可能な環境が実現

2021年2月現在、カナダには、日本、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、北欧、台湾、韓国、ベトナムなど、南米を除いた諸外国から留学生が続々と到着しています。その留学を可能にしているのは、政府から地域まで一丸となり、留学可能な環境を整えていることにありました。政府は「留学生は大切な存在」と述べています。

数少ないコロナ禍でも留学可能国であるカナダ。

前編では、様々なコロナ対策をしながら留学生を受け入れている現状をお伝えしました。では実際に留学している学生は、どのように過ごしているのか。また今後カナダとしては、どのようにコロナ対策に取り組んでいくのか。

主に上記の点に言及しながら、後編の記事を書いていきたいと思います。

コロナ禍でも留学OKのカナダ(2021年2月3日17時30分頃のカナダのバンクーバーの様子)

実際に留学している学生の様子

1月に「ウエストコースト・インターナショナル」の現地センターにて、留学生の実態調査を行いました。

感染者がいない地域、またはごく少人数の地域においては、比較的コロナ前とさほど変わらない留学生活を送ることができているとのことです。

感染者が多い地域では、通学3/4、オンラインを1/4を取り入れている学校が多いそうです。スポーツの規制等がありますが、政府が昨年9月より、濃厚接触者を120人に抑える政策として、2教科を10週間ずつやる4学期制を取り入れているため、クラスターの発生はかなり防ぐことができています。

思いきりクラブ活動が出来ない点や、マスクをつけての生活への不便さはありますが、その中でも学生の皆さんはとてもまじめに取り組んでいます。

ほとんどの学生が留学を続行していて、将来の進路や学校の勉強についてなど、普段と変わらない相談内容が多いです。今、留学している学生の皆さんは、かなり忍耐力が強くなっていると感じます。

過去の実績を活かし、オンラインへの移行はスムーズだった

ちなみにカナダはではもともと、どの教育委員会でも20年ほど前からオンライン授業を開講している学区が多いので、ITを取り入れてのクラスへの移行は比較的スムーズでした。

カナダのオンライン授業で使っているソフトは「Google Classroom」「Microsoft Teams」「ZOOM」です。

通常、教育委員会が幼稚園から高校3年生まで統括していて、オンラインプログラムも運営しています。対面式が苦手な学生や、ギフティッドなど英才教育のためホームスクールを選ぶ学生、病気で入院中に授業を受けないといけない学生、家庭の事情でどうしても通学が難しい学生など、色々なニーズに合わせて教育システムを取り入れています。

もちろん先生方は大変だったと思いますが、そういった今までの実績があるため、一斉に通信授業になった際に比較的スムーズに各教育員会が研修を行い、教師陣もオンライン授業の準備をすることができたと思います。

※以下の動画では、カナダ留学専門の現地エージェント「ウエストコースト・インターナショナル」代表の細越美和さんに2021年2月現在のカナダの様子をレポート頂きました。

カナダにとって、留学生は「大切な存在」

カナダのトルドー首相は、9月までにはカナダに住んでる希望者全員が無料でワクチンを接種することができるようにすると発表しています。保健所に問い合わせた所、もちろん留学生もカナダでの滞在先の住所、ホームステイの住所があれば無料で接種できると聞いています。

今回、カナダへの留学が可能となった背景には、様々なカナダ政府をはじめ、文科省、移民局、保健所のお力添えがあってのことだと思っています。

まずはカナダのトルドー首相を筆頭に、カナダにとって留学生は大切だと発表して下さったことが大きかったです。

そして、政府のリーダーの方々が迅速、且つ冷静に長期的な安全対策を施行して下さったこと、地域、教育委員会の国際部の方々が文科省や移民局に交渉して下さったこと、ホームステイや地域の方々が留学生をあたたかく迎え入れて下さったことなどが、コロナ禍でもカナダ留学が実現できている理由だと思います。

現在、カナダには日本だけでなく、ドイツ、フランス、スペイン、イタリア、北欧、台湾、韓国、ベトナムといった南米を除いた諸外国から留学生が続々と到着しています。今までカナダに留学できることなんて当たり前と思っていましたが、それがとても貴重であることを、学生一人ひとり感じていると思います。

コロナ禍でも留学OKのカナダ(バンクーバーの海岸の様子)

コロナ禍におけるメンタルヘルス

コロナ禍では気持ちが落ち込んで、将来不安に思うことも多く、鬱病を発症してしまう方も多いと聞きます。こういった時だからこそ、日々の生活に感謝したり、素敵な家族、仲間を大切にしたり、心の平静を保って生活できたらいいですね。

カナダでもメンタルヘルスのためのホットラインが敷かれ、2週間隔離の間も自動通知ではなく、実際にスタッフが一人ひとりに電話をかけて、困ったことはないか、体調は大丈夫か、必要な生活物資はあるか聞いて下さいます。

ここで、トルドー首相の言葉を紹介したいと思います。

“Canada, let’s work together. I know we can do this“
(カナダの皆さん、一緒にがんばりましょう。私達は乗り越えられます。)

首相は毎日のようにコロナ対策、国民の健康、経済支援、国境の規制についてなど、国民とたくさんコミュニケーションをとって下さっています。そして、いつも勇気づける言葉を国民に伝えて下さっており、感動します。

コロナ対策本部委員長も、平日に毎日コロナの状況、今国民が取り組まないといけないこと、今後の対策、医療機関の状況などについて、時間をかけて説明をして下さっており、印象に残っています。

BC州では、感染防止対策委員長のボニー博士への称賛の声が後を絶ちません。学校の再開に向けた取り組み、ビジネスへの支援、ワクチンの接種に関する政策などものすごいスピードで、今できる全てのことをカナダ政府、そして国民が一丸となって取り組んでいると思います。

元の生活に戻るためにも、マスクをつけたり、不要不急の外出はしない、ソーシャルディスタンスを保つこと、うがいや手洗いなど、一人ひとり取り組まないといけないことを守りましょうと伝えています。国民も素直に指示に従っていることが素晴らしいと思いました。

孤独を感じやすい時期ではありますが、できるだけ人と話をしたり、自然の中で活動して、心と体の健康を維持できたらと思います。

残念ながら当面続くと思われるコロナ禍での生活ですが、お体を大切に、”We can do this” 乗り切れると信じて取り組んでいくことができたらと思います。

Author:細越美和
Westcoast International Education Consulting in Canada Ltd. 代表。
2004年にカナダ・バンクーバーにカナダ留学を支援するウエストコーストインターナショナルを設立。質の高い英語教育、多文化理解、才能教育に力を入れ、これまでに4,000人以上の留学生をサポート。15年間に渡り、発達障害や視覚障害を持つ留学生もカナダのインクルーシブな教育環境で支援経験あり。
さらに、カナダの教育システムの研究・広報活動として、カナダ州立教育機関の正式な日本窓口としてカナダと日本の教育機関の提携業務や日本の教育者向けのカナダ教育機関見学ツアー、カナダ大使館フェアでの州立教育機関のサポート等を行っている。

カナダへの海外留学や教育視察ならウエストコーストインターナショナル

ウエストコーストインターナショナルは、カナダ留学専門のエージェントです。州立大学・カレッジ留学とバンクーバーの高校留学ではワンランク上の実績。大学休学認定留学や有給インターンシップ、ワーホリを無料サポート。ビザや語学留学についてはウエストコーストへ!日本とカナダで出発前から留学中まで安心です。

ウエストコーストは、「国際教育を通じて、将来的に国際的な視野を持ち、日本の地域社会の発展に貢献できる温かい心を持った日本人の育成」をミッションとして、日本とカナダの教育の架け橋になれるよう、カナダ留学に興味をお持ちの方のサポートとともに、日本の教育機関や教育者とカナダの教育機関・教育者との交流を推進しています。カナダの教育機関との提携のサポート、カナダの教育を現地で体感するカナダ教育機関視察ツアーも実施しています。

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